写真家・篠山紀信が亡くなった。
生涯ずっと活躍し続けていたが、私にとっては、「篠山紀信」イコール「明星」「激写」「GORO」「写楽/SHAGAKU」「山口百恵」「カメラ小僧」等々である。これらのキーワードと共に、1970年代後半~1980年代の大きな象徴の一人として思い浮かぶ。
手元に残っている写真集はこの2冊。
1980~1981年発行の「写楽」。亡くなる直前のジョン・レノンの姿もあり。
(上段:樋口可南子、桃井かおり、岩崎良美、セーラ/下段:阿木燿子、伊藤蘭、伊藤つかさ、ジョン&ヨーコ)
引退直前の山口百恵が掲載された1980年10月号の「写楽(しゃがく)」
篠山紀信(当時40歳くらい)を撮る山口百恵&そのショット。(「写楽」掲載記事)
それにしても、83歳で「老衰」って・・・・
老衰って木が次第に枯れていくように、緩やかに死を迎えるイメージだったけど、報道に強い強い違和感あり!!!
篠山紀信氏、「容体が急変して救急搬送され死亡。老衰との診断」と。もしこの報道内容が事実なら、高齢者医療の現場にいる立場からすると、なんとも不思議な診断名に思えてしまう。老衰で亡くなる場合は救急搬送を要する「急変」ではないし、急変して亡くなるのを「老衰」とは普通、診断しないからだ。
— 木村知 (@kimuratomo) January 5, 2024
80代で「老衰」扱いする報道が何度も続けば、いつの間にかそれが当たり前になっていく。嘘も100回言えば本当になるというのは韓国の諺だったかな・・・
「メディアがそう言うからそうなんだろう」と素直に受け入れる人が多いなら、それはとても危うい。
あのエネルギッシュなカメラ小僧が「老衰」死って、あの世で本人もビックリだろう。
謹んでご冥福をお祈りいたします。
(1940年12月3日~2024年1月4日 享年83歳)
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