「ギター・マガジン」に掲載された「特別企画 チャート前線異状アリ!? ROCKN’ IDOL快進撃!!」に、レベッカ、爆風スランプ、LOOK、バービー・ボーイズ、ラフィン・ノーズ、THE 東南西北と共にPINKが紹介されている。

最初に結成した時にやろうと思ってたのはダンス・ビートの音楽。ファンクみたいなね。最近はちょっとエスニックな感じで変わってきてますけどね。
僕達の場合バンドのサウンドを作る時は、リズムから作っていく。まずベースとドラム、それからギターっていう風にね。リズムはすごく大切にしてるし、曲を作る時もいつもリズムを頭においてる。でもその上で最近はメロディを大切にしてるね。日本のバンドってまだまだメロディが貧困でしょ。ひとつのコードに対してどれだけメロディックなラインが出てくるかっていう点で見ると、やっぱり日本はその辺のセンスが遅れてるんだよね。
またリズムの話になるけど、例えば歌謡曲なんかでは途中でリズム・パターンがコロっと変わっちゃうよね。まるでお決まりのようにさ。あれってダサイと思うんだ。ひとつのリズムが身体に浸透する前に次のパターンにいっちゃうって感じでね。だからPINKの場合はなるべくリズムを変えないようにしてる。ワン・パターンでしかもカッコいいリズムっていうのを目指してるんだ。
でね、そういう風にリズムがワン・パターンになった時に重要になってくるのがメロディってわけですよ。この辺はもう、ね、はっきり言ってセンスの問題でしょう。今のバンドの中にはアレンジはロックでもメロディ聴くと歌謡曲ってのが結構あるからね。あれじゃロックとは言えないよ。
これからの活動の方向性としてはどんどん新しい方向に向かっていきたいし、もっと幅を広げていきたいと思ってる。今、3枚目のアルバムを作ってるところなんだけど、もっともっといろんなことをやっていこうと思っています。これまでPINKっていうとリズムの良さで評価されてた部分が多かったと思うんだけど、リズムでもメロディでも勝負できる自信はありますからね。
(福岡ユタカ・談)

【PINK】
イマドキ、何故にどういう使い方をすれば、電子楽器群からこんだけグラマラスな音が出てくるのか。ボーカルのエンちゃんは遠い丘の上から胸が焦がれるような叫び声をかけてくるし・・・・・振り向かないわけにはいかないよ。音の肉感とはこういうものだ。(宮森)

ライター宮森はるな氏の各バンド紹介文が面白い。↓↓↓

【レベッカ】
ぴちぴち娘のNokkoがいい。雪村いづみ(知らないか)みたいなハリのあるダイナマイト・ボーカルがいい。夢中になって音程を外してもなお、Nokkoの歌い踊る姿は可愛らしい。安定したバックに支えられ、のびのび育ったいい子です。
【爆風スランプ】
イロモノ・バンドとして一躍有名になった彼らだが、こんなにファンキーなビートを公衆の面前で露出してしかも人気者になった奴らは、彼らをおいて他に例を見ない。四畳半下宿の妄想とダジャレが黒っぽいリズム体と合致して、オモロウテやがて切なき爆風かな。
【LOOK】
アメリカン・ポップスの軽やかさとスケールの大きさをLOOK流に解釈すると、このような音ができあがる。音を散りばめる安定したテクニックと、つややかなメロディ・ラインは新しい和製ポップスの誕生を告げる。注目株だ。
【バービー・ボーイズ】
日本の長い土着音楽の系譜をたどれば、男女のかけ合いは決して珍しくないが、洋楽ポップスのエッセンスを盛り込みながらすみやかにデュエットしてしまうのが、このバービー・ボーイズだ。懐かしい歌謡曲の香りが甦ってくる。
【ラフィン・ノーズ】
リーダーのチャーミーこと小山祐の果敢な意志と行動力によって日本のパンク・シーンは引っ張り拡大されたと言っても過言ではない。パンクを生き様として実践している彼らは、既成のパンク・サウンドに固執せず、明確で強い音作りを行っている。
【The 東南西北】
大林宣彦の映画3部作で有名な静かな港町、尾道出身の少年音楽隊。美味しい空気を吸って裏山でビートルズやサザンをコピーし、賞狙いのオーディションで見事グランプリを獲得した幸せ者だ。アンチ都会派の電楽五重奏は万葉人の風情漂う。日本はいい国だなあ。

「ギター・マガジン」1986年7月号掲載