PINKのライヴへ行くときってなんだかとってもスペシャルな気分。おしゃれ心が騒ぎ出して、スカイブルーのマニキュアを塗ってみたり、水玉模様のリボン、髪に結んでみたり・・・。いつもより敏感なファッションで決めたくなる。
3月29日の東京・中野サンプラザを皮切りに、PINKの初の全国ツアーが始まった。5月3日の大阪・厚生年金会館まで、12カ所。2月にリリースした2ndアルバム『光の子』を引っさげて、期待のステージ。
会場には集まってる、集まってる、すてきな人達。アンアンのグラビアからそのまんま抜け出してきたようなお姉さん。あれっ?本当にグラビアで見た顔もあるみたい。憧れのミュージシャンも来てるみたいだし、新人類と呼ばれてるようなワケのわかんない人もいる。でも、とにかくPINKって、おしゃれなのよね。審美眼のある人達の”常識”かしら? オーバーかな?
場内が暗くなって心臓のリズムみたいな人間っぽい音が鳴りだしたら、ステージのベールに光の風車が回り出す。そして中央にPINKのロゴ文字がユラユラ、映しだされる。決して音が止んだわけではないのに、周囲の空気が静まり返ってるような不思議さ。神秘。わぁーっ、きれい。まさに”光の子”が誕生するイメージのオープニングで、かぐや姫もきっとびっくり、ね。
前半はダンサブルな曲をどんどん飛ばす。さすが生。ドラムもベースもパーカッションも、グイグイ腰にきちゃう。女のコってこういうのに弱いのよねぇ。いやらしいほど肉感的でかっこいい!
ホッピーさんは肩から胸にかけてミラー張り(実はCDだった)の衣裳で、スポットが当たるとそれがキラキラ、反射してまぶしい。上下2段に組まれたステージの、上の段でシャープに腰をくねらせてプレイする。ゾクッとするぐらい、セクシー。
その下の岡野さんもメタリックな衣装で男っぽい。中央の福岡さんがギター弾き語りで『LUCCIA』を切なく歌ったころは、客席全員もうほとんど別世界、気持ち良~く、揺れているのです。
そして後半、あの人気ナンバー『DON’T STOP PASSENGERS』からは、もう知らないっ!踊って、踊って、踊りまくっちゃった。ありとあらゆるライトが、一緒に踊り、”光の子”の元気はビンビン。まるでニューヨークのとびきりのナイト・スポットみたいにエキサイティング!
おかげ様で次の日ちょっと足が痛かったわぁ。

(文・森山千佳子)