HOPPY KAMIYAMA

ステージ演るのは別に、こっちで演るのと全然気持ちは変わらない。相手が外人だろうと日本人だろうと同じですね。僕は全然緊張もしなかったし・・・・・。いつも全然緊張しないですから。楽器の方も特に問題なかったし。

ライヴの反応は、よく分からないけど、アンコールや拍手はあったから、まぁよかったんじゃないかとは思いますね。向こうの人はハッキリと悪いものにはブーイングするでしょ・・・。でもっやっぱり言葉がわかんないってのが向こうの人にはもの足りないと思うよね。向こうはメッセージが結構大切で、伝わらないとダメみたいなところってあるみたい。まぁ、その辺はヴォーカルの方に努力して貰わないとね(笑)。

とにかく忙しかったの。リハがあって、本番があって、それ以外はずっとフォト・セッションだったから、観光するヒマが全然なかったの。だから泊まってるホテルから地下鉄やバスや歩いて行ける所でショッピングしただけ。あと、ラヴ&ロケッツを観たんだけど、僕はバウハウスが好きだったから、ちょうど9月頃、こっちでピーター・マーフィー観て、それで向こうでラブ&ロケッツ観て、両方観れたから、とても満足してるの。でも、やっぱり向こうのバンドは音楽に対する姿勢がいいのね。それがちゃんと音に出てるの。その日、前座で2バンドが出てて、最初のがノイズ・バンドでね、変な若いヤツがイスに座ってノイズ出してるだけなのね、ガガガガガーって(笑)。でも妙に音がいいわけ。お客も聴きたくない人は聴かないし、聴きたい人はそれをちゃんと聴いてて・・・。あれはナカナカでしたよ。

あとは、ブラブラしてましたね。とにかく団体行動するのがイヤなのねPINKの場合は、ウンザリするでしょ(笑)。何人かといると見落とすし。話してたりすると、ふと何かを見落としたりするのね。だから一人でいるのが一番ですよ。

ロンドンは観光で行くならいいけど、あそこで仕事はしたくないなぁ。でもアビーロード・スタジオの前とかに行くと感動はしますけどね。”あ~コレがあのスタジオだっ!”って。思わず前の横断歩道を渡りましたよ、私は(笑)。朝の4時頃、寝るのを惜しんで行ったの、思い入れ強いからね、ビートルズすごい好きだし。でもリバプールとかに行くっていうよりは、アビーロードの2スタで録音するって方が感動すると思う。僕は出身した所よりも、あ~いう音を出した所の雰囲気はどうなのかって言う方が興味あるからね。

STEVE ETO

ライブの感想ですか?あの~外人さんが多かったですね。あっ日本人も結構いたかな、こっちから行った人が・・・・・。でも、別にロンドンだからって意識はないし、大阪に行くのと気分は変わらないですね、行きの飛行機はJALですし(笑)。

私は殆んどボーッとスーパー・マーケットを見てました。服見ててもつまんないし、買物も余り好きじゃないし、ウロウロするのも好きじゃないし、スーパー・マーケットを一時間くらい見てましたね。スーパー・マーケットは好きですよ。小売店より・・・・・、無理に買わなくてもいいし、自由にしてられるでしょ。食料品をずっと見てましたね。でもずっと忙しかったから、あんまり時間はなかったんですけど、最終日に、午前中にフォト・セッションも終わって”さぁ買い物だ”って、みんなエンジンかかりまして、ブルンと行きましたけど、1時間くらい見てたら、私はもう完全にウンザリしてしまいまして(笑)・・・・・、勝手にフラフラしてました。でも、スーパー・マーケットが一番活気があって良かったですよ。あとはダラッとしててよくありません。あと食べ物がマズイのにはあきれましたね。覚悟して食べても手元からパンがポロっと落ちる(笑)。住みたいなんて全然思いませんね、ロンドンは・・・・・。まぁ今回は5日間で、まだよくわからないんですけど、もっと居て、もっと文句言いたい(笑)。

音楽の話ですか?音楽の話になると困ってしまうな。普段は何も聴かないんですよね。あんまり音そのものに興味が無いんで。KISSとか、電車で寝る時に聴くくらいで・・・・・。ステージに乗っかることだけが楽しみで音楽やってるから。で、そういう風に、余りにも音楽に関する事を表に出さないから、皆、奥があるんじゃないかって錯覚するんですけどね、何もないんです、ホントに。空っぽですよ(笑)。

スタジオの中に入ると閉所恐怖症になるんですよね、空気は悪いし、生理的に好きじゃないんです、あ~いう所は・・・・・。だから天気のいいスタジオがあればいいんですけどね。
ライヴは好きですよ。大好きです。

YUTAKA FUKUOKA

いわゆる英語圏で初めてやるって言うことで、いい意味での緊張感はあったね。でもテンションが高い分だけ、こっちでやるよりは良かったかも知れない。英語で歌ったのは『ソウル・フライト』一曲だけ。シングルをリリースする時の歌入れでは苦労しましたけど、ライヴだと歌詞はわかんないみたいだから、それよりもバンドの雰囲気とかの方が大事だと思うし・・・・・。

一番大きかったのは、向こうのスタッフと色々話せたことかな。言ってくれる人はちゃんと言ってくれるし・・・・・、「英語でやんなくっちゃダメだよ。」とか。やっぱり向こうで英語の曲以外でヒットしたのは殆んどないって・・・、そういうのはあるみたい。でもPINKの歌詞はすごく抽象的だから、英語にするのが難しいんだよね、『ソウル・フライト』の時も、そうだったんだけど、英語ってすごく論理的な言葉だからさ、訳詞なんかしても、日本語と全然長さが違っちゃうでしょ。でも、英語の持つ背景とか、わかんないじゃない、暗中模索だよね。でも僕の場合は、歌詞よりもメロディーとか声とかで伝えることが多いから、だから向こうで言葉中心にやるのは、難しいことだなぁと思った。

ライヴ以外では、フォト・セッションとかあって忙しかったんだけど、テームズ河の観光船にカメさんと一緒に乗ったりした。あと”HEAVEN”っていうディスコに行ったんだけど、そこは、若い奴がビニール袋抱えてシンナーか何かやってる様な所でね、で、行く時、場所がわかんなくって、警察に「”HEAVEN”っていう所に行きたいんだけど。」って言ったら、ジロッと見られて身ぐるみ調べられたりした(笑)。そこは、なんかロンドンしてたね。でも霧とか曇りだったら、もう少し、ロンドンの雰囲気が味わえたかもしれないんだけど、着いた日からカンカンでさ、キングス・ロードなんて、もうディズニー・ランドみたいだったよ(笑)。

まぁ今回はロンドンでやったわけだけど、僕自身はそんなにロンドンにこだわりはない。吉田美奈子さんとかPINKはロンドンよりも、ニューヨークやオランダの方が似合ってるって言われるんですよね。ニューヨークとかには、すごく行ってみたいですね。

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