「ピンク兄弟」、「おピンク兄弟」の名前でスタートしたセッション・グループが、昨年6月のツバキハウス出演を機に「PINK」というパーマネントなバンドに発展、それ以降、ツバキハウスを中心に活動を続けている。メンバーは、
福岡ユタカ(ヴォーカル)
矢壁カメオ(ドラムス)
岡野はじめ(ベース)
ホッピー神山(キーボード)
スティーヴ衛藤(パーカッション)
のパーマネント・メンバーにレギュラー・ゲストの形でギターの渋谷ヒデヒロが加わっている。さらにステージではサックスの横山英規がレギュラーで、コーラスも加わることがある。

彼らの音楽は、ひとことで言うなら”ファンク”なのだろうけど、そのひとことで言いきってしまえないさまざまな要素を含んでいる。

「もちろん節操はあるけれども、おもしろければ何でもやるって感じで。発表するメディアによってやり方を変えて多角的にいきたいと思います。そのくらい懐深いバンドだしね。すごい進歩的なバンドだと思います」(福岡)

ステージ活動のほかにも、TVK「ソニーミュージックTV」のテーマ曲やCMなど、バンドを有機的に活動させているのも、「PINK」の特徴といえる。

「ひとりひとりが単体でいろいろな仕事をしながら生活してゆけるバンドだから、逆にそれを活かしてバンドとしてのメリットにしていこうと思ってる。自由な集合体としてやってきたいな」(矢壁)

福岡、矢壁、ホッピーの3人はビブラトーンズに、岡野はショコラータや東京ブラボーに、それぞれゲスト参加していいるが、メンバー全員あくまでも「PINK」をメインにやっていくとの事。

彼ら自身も、「最初はお祭りバンドだった」といっているように、ライヴの迫力とノリの良さは、ファンを惹きつける魅力のひとつになっている。

「単に切り口はライヴだけじゃなくて、いろんな方面からなんとか。僕らの上の世代の人がけっこうオイシイとこ全部攻めちゃってるから何とか切りくずしていきたいけど」(福岡)

今年は、レコード・デビューも予定されている。レコード会社等はまだ未定らしい。
「今年の春から秋にかけて何とか行きたいんですがね」(福岡)
「秋までには何とかしたいね」(岡野)
「けど、なるべくいい状態で出したいから、あせってる訳でもない」(矢壁)

レコードで、どんな音をつくってくれるか。
「PINK」は今年要注目のバンドだ。

「MUSIC STEADY」1984年2月号掲載

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