5月25日 12インチシングル「光の子/LUCCIA」発売!!
ついに出ました我らがPINK!
2月にリリースしたセカンドアルバム『光の子』の好評に加えて、春には初の全国12カ所ホールツアーも無事完走!
―――いよいよPINKの時代がやってきた!―――そんな予感のマンスリースポット、今月はPINKの巻イ~!
僕らはバンドらしいバンドなのです。
―――まず、例によって例のごとくバンド名”PINK”の由来を・・・・・。
矢壁 別に・・・特別な意味はないんですけどォみたいな。どうなんでしょうか?(と福岡氏にフル)
福岡 ”PINK”って言うのはね・・・ある日、神の夢を見まして・・・・・(笑い)。ホント意味は何もないんですよ。憶えやすくて、かわいい感じでしょ?他にいいのも見つからなかったし、そのうちまわりが”PINK” ”PINK”って呼び出しちゃったから、それでいいやみたいな感じです。深い意味は何もない(笑い)。
矢壁 そういうことです。
―――アルバム『光の子』、すごくインパクトが強かったんですが。
福岡 1枚目のね、アルバムもそうだったんですけど、特に今回のは、よりバンドっぽい音が出せたんじゃないかと思ってるんですよ。PINKにしか出せない音っていうのかなぁ・・・。
矢壁 あのー、最近売れるプロデューサーものというのが多いでしょ。外国なんかでもそうだけど、バンド名よりプロデューサーの名前の方が大きく出てるっていうアルバム。ナンカ煮つまっちゃったから、あのプロデューサーにたのんじゃって、売れたから良かったわーみたいな。バンドなのに・・・。あーいうのはね、僕ら信じられないですからね。
福岡 ウン、バンドやってる意味がないよね。
―――『光の子』は、モチロン、PINK自身のプロデュース。
福岡 そうです。『光の子』に関してはデモテープなしで、スタジオに入ったんで、まあ大変と言えば大変な作業だったんですが、もう僕らもつき合い長いですから、わかるんですよ、求めてるものが。こっちのメロディーラインなんかも、わかってくれてますから、それならこんな感じが、欲しいんだろうってスパッと出してくれますしね。だいだいにおいて、PINKは、6人共個性が強すぎるからバンドとして、まとめてゆくのは大変だろうっていわれますけど、そーんなこと全然ないですからね。最初っから「まとめよう」なんて思ってもいないし。
矢壁 ひとつにまとまっちゃうんじゃなくて、6人それぞれの個性を、持ち合わせて、そこから新しい型なりなんなりを生み出すっていう、それが一番自然なやり方だし、またPINKの個性にもつながると思うから。
福岡 そういう意味じゃ、ホントPINKはバンドらしいことやってるなって気がしますよね。
今年9月・・・PINKに何が起こる!?
―――3枚目のアルバムを、イギリスでレコーディングしちゃうとか・・・?
福岡 9月にね、いちおう行こうかと・・・。とはまた別に、今ロンドンのレコード会社から、レコード出させて欲しいってオフが来てるんでね、そのことも含めて今、いろいろ動いてる最中なんですよ。
―――ロンドンでのデビューはいつ頃に?
福岡 まだ・・・・・ね、わかんないですよ。ただ、レコードは出そうと思えば、いつでも出せる状態ではあるんです。でも出すからにはね、やはりキチンとした形でやるべきだと思うから・・・。レコード出しっぱなしで日本に帰って来て、遠い空の下から「売れろー!売れろー!」じゃね、認めてもらえないですから・・・。レコード出すからには、キッチリ、ライヴもやりたいし、そうじゃなきゃレコード出す意味ないと思うし。
矢壁 「海外でレコード出しました」ってチラシに書いて宣伝するだけっていうのは、もうはやんないよね。
福岡 まーとりあえず、9月に3枚目をレコーディングして、あっちでライヴが出来る状況なのかどうかを、見定めてから―――具体的になるでしょうね。
―――イギリスからオフが来たキッカケというのは?
福岡 評判なんじゃないですか。海外から来てる音楽誌とかの人の口コミとか。
矢壁 インタヴューも、こういうのもあることにはあったけど、英字新聞とか海外の音楽誌もけっこうあったから―――。FENでもPINKがかかったことあるっていってたし・・・。
―――めずらしいですよね。
福岡 だって今むこうにいいバンドっていないじゃん!
矢壁 というとあれだけどォ、まあ数ある中で、目にとまったっていうのは、うれしいですねーみたいな(笑い)。
日本だけで完結する音楽にはしたくない!!
―――PINKのコンサートって、どんな人達が来るんですか?
福岡 そうですね・・・かっこいい女の子達が、やっぱり中心ですね(笑い)、ナーンチャッテ!でも僕らはね、レコード・デビューしてから、来てくれる人達の幅が広がったというか―――、前はね、活動場所が、ツバキであったりピテカンだったりしたから、そういう雰囲気の人ばっかりだったけど、最近はね、三十代の人とかも来てくれるから、これはいいんじゃないかと!
―――春は全国12カ所、けっこう行きましたね。
福岡 行きましたよォん!さっきね、ロンドンだあ、なんだあかんだあいってたけど、やはりまだまだ主眼は日本ですから・・・・・。よくねェ、ここのところが誤解されちゃうんだけど―――僕ら決して日本のオーディエンスを無視してる訳じゃないんですよ。もっともっと日本でメジャーになりたいと思ってますからね。ただ―――日本だけで完結するような音楽にはしたくないという、ワールド・ワイドに出て行くバンドでありたいという気持ちが非常に強いんですよ。
矢壁 そう、そう。
ナーンカ、ただ者ではないなぁー、と感ぜずにはおられない、この2人のオニーサン達・・・・・口調は冷めているくせに妙に内容は熱っぽい―――。福岡さんと矢壁さん、この日は2人で済んだから良かったようなものだ。この他にあと4人も、ただ者ではないメンバーが控えているというのだから、PINKって・・・・・スゴイ・・・・・。
もっと楽しいこといっぱいみつけてほしいよね!
―――休みの日なんかは、どうしてるんですか?
矢壁 前よりね・・・自由になる時間がなくなったから―――リハーサル終わってからゲームしに行ったりとか・・・・・。
―――(笑い)地味ィーーー!
矢壁 だって、遊びに行くとこなくなったと思いません!?ディスコとかでも、12時には終わっちゃうし、カフェバーだって最近のは全然おもしろくなくなったし。
―――他にも色々あるでしょう(笑い)
矢壁 映画とかさぁ、観るの好きだけどあれだって最終7時でしょう。間に合わないよ。ねっ!おかしいと思わない!?朝の10時から映画館やってるのに、夜は7時までなんて、へんだよね!?
福岡 誰が観に行くんだ、朝の10時に(笑い)。
矢壁 あれは絶対おかしいよなあ・・・。
―――そういわれてみると、そうですね。
福岡 治安がね・・・。ダメなんだよ、日本は・・・。結局 ”楽しいことやると儲からない” みたいな感覚があるからさ。夜、遅くまで営業してると、子供が家に帰らない。だけど気の利いた大人達は、もう少し飲んでいたい―――で結局、子供たちが夜の盛り場ウロつかないように、店は早く閉まってしまうわけでしょう。―――つまんないんだよな、成り下がってると思うよね。それで、あぶれた大人達は今度、どこ行くかっていったら、カラオケなんか行っちゃってんのォー!もっとさあ、楽しいことって、探せばあるのにだよ!カラオケ行ってんじゃさー、話になんないよなあ・・・。
矢壁 ウン!もっと楽しいこと、いっぱい見つけて欲しいよね。もう少し苦労して探せばたくさんあるんだから―――。
―――それでは最後に、ファンの方々にメッセージを・・・・・(なんだか歌番組みたい)
福岡 また秋、冬あたりで、コンサートしますから、来て下さい!
矢壁 それで楽しかったら、レコードも買って欲しいなあ・・・みたいな―――。
PINKは~この人達がつくっている!!
●岡野ハジメ(ベース)
矢壁/グイグイする人!(笑)
福岡/機関車みたいな人!
●ホッピー神山(キーボード)
福岡/野性的なキーボーディスト!(笑)
矢壁/ホットな人ですよ!
●スティーブ衛藤(パーカッション)
福岡/明るいですよ、大好き!(笑)
矢壁/なんとも言えず、うれしい人!
●渋谷ヒデヒロ(ギター)
福岡/クールな男です・・・一見遊び人風ですが実は、マジメです!
矢壁/内に秘めたものが、何かある人でしょう。
●矢壁アツノブ(ドラムス)
福岡/頭がいい!変わった性格!オカルトドラマー!!
●福岡ユタカ(ヴォーカル)
矢壁/押しつけがましくないヴォーカリスト!(笑)。
―――なんだかよくわからないメンバー紹介ですが、もっとくわしくPINKのことを知りたい人は、こちらまでTELして下さい!
「レコード・マンスリー」1986年6月号掲載