長いことオクラ入りになっていたエピック・ソニー時代の音がリリースされる。映画『チンピラ』で使われた「砂の雫」や、今でもライヴではよく演る(らしい)曲などを含めた全5曲。はしばしに聴かれる南海の孤島風、はたまたミドル・イースト風フレーズ、大胆な音符のスッとびが、その後、無国籍と形容されたゆえんなのだろう。今さらという気がしないでもないが、ピンクのやや薄れつつある”ブッカキ”の魅力はいっぱい。ただ、音質がやや古いとかいう話の以前に、曲によってミックスが思いっきり違うのはなぜなんでしょう?
(木藤亜宏)

 

「Player」1987年8月号掲載

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